☆TRACKにのって☆

川鏡。

もう川を見てもなんとも思わなくなった。
本当のことを知りたかった頃
人を傷つけるということを
知らなかった。

全てを放棄し、
川の最期を見届けた。
”私”という入れ物から自由になって。
 名前を捨てて。

名前なんか大嫌いだった。
呼ばれるたびに口から出る「イミ」
そんなもの見たくもない。
口から出るものなんて見たくもない。
 だから見ていた。

川は風景を切り取る。
空がそこだけ大きくて、
水鳥たちが鏡を割る。
たくさんの命が漂い、
たくさんの思い出が流れてくる。

もう川をみてもなんとも思わなくなった。
川が流れることに
 「イミ」なんてなかった。
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by star-track | 2015-12-03 21:51